プロローグ

アルティメット・ウォリアーは、WWEの歴史の中でも特異なキャラクタで異彩を放っていた存在でした。一時はトップクラスの人気を誇っていたのですが、法外なギャラを要求したり、試合をボイコットしたりすることが多く、結局は解雇されるに至りました。
通常、このクラスの知名度を持つ選手なら地方インディペンデント団体にそれなりのギャラで出られるはずなのですが、ウォリアーはほとんど出場していません。それは、インディペンデント団体にも法外なギャラを要求したからだといわれています。トラブルメーカーだから避けているのか、交渉が決裂したからなのかは分かりませんが、TNAですら招聘しようとはしていません。
WWEのフロントは、このDVDにおいて辛辣な評価を下しています。ブレット・ハートは、WWEが自分を題材にしたDVDを出すと聞いて、この時のウォリアーに対するひどい言われように「自分もこんな扱いを受けるのではないか」不安を感じ、自分から編集に関わって大幅に内容を変えさせたといわれています。つまり、それほど扱いがひどかったというわけです。
私は問題のDVD(今回はCSですが)を実際に見て「こりゃひどい」と……まあぶっちゃけ爆笑の連続だったわけですが。
言われても仕方のない人だから(勘違いぶりもさることながら、人種差別主義者でもあるので、東洋人である私には肯定的に見ることはできません)笑えるわけですが、ブレットがこんな扱い方されたらさすがに気の毒です。
ともかく、ありとあらゆる罵詈雑言が飛び交う中に、当時ファンの立場で見ていた若い人たちの視点からも語られており、非常に興味深い作品になっています。
また放送されることもあるかも知れませんし、日本語版が出るかも知れません。当時を知っている方には是非一度ご覧になっていただきたいと思います。