(余談)ジェームス・ギャングのDXパロディについて

TNAで、ジェームス・ギャングがWWEのパロディを披露しました。BG・ジェームス(ロードドッグ)とキップ・ジェームス(ビリー・ガン)は第2期DXメンバーでした。彼らはDXを揶揄し、更に「賞金を出すからいつでも挑んで来い」とビンスを挑発しました。
確かエリック・ビショフWCWで同じようなことを言っていました。挑発しておきながらいざDXが乗り込もうとしたら拒絶したのですが、その乗り込んでいったメンバーの中にロードドッグとビリーもいました。つまり、同じことを立場を換えてやっているわけです。
しかし、DXはパロディをやる前から既にシリアスファイトに切り替えていたのです。絶対に受けないと分かっていて挑発するのは卑怯なやり方ですし、そもそもタイミングが遅すぎます。WWEはハックスター(ハルク・ホーガンのパロディ)やナチョマン(ランディ・サベージ)を出したりしていましたが、仁義なき闘い(RAWのネタバレ、ビンスへの一方的な挑戦など)を先に仕掛けたのはWCWの方です。そして、WCWの方が企業規模としては大きかったことを忘れてはなりません。TNAは規模でも知名度でもWWEに遠く及びません。相手にしたところでTNAの宣伝になるだけだということを考えれば、黙殺するのは当然といえるでしょう。
また、はっきり言ってBGやキップは、HBKやHHHのような素晴らしい試合を見せることはできません。BGは喋り先行、キップはWWEにプッシュされたのに自分からチャンスを逃した男です。DXのパロディをやったところで、復活DXの人気に嫉妬し、むしろ彼らの方が過去の栄光を引きずっているようにしか見えません。ましてやWCWの焼き直しパフォーマンスなど、誰が評価するでしょうか。
あれをやらせたTNAのクリエイティブチームにもがっかりしました。TNAのファンは新しいプロレスを望んでいるのであって、WCWのコピーを見たがっているわけではないはずです。これではいつまで経ってもWWEには追いつけないでしょう。TNAがWWEオポジションとして業界を活性化させようとするのなら、こんなことをしていてはいけません。