ROH #7

「FIGHTING TV サムライ」で放送されたROH(#7)の話。
今回は2005年3月5日に行われた、6人タッグのワンデートーナメントの1回戦4試合が放送されました。次回はその続きになるようです。


カードはこちら。

  • 第1試合:オースチン・エイリース&ジャック・エバンス&ロデリック・ストロング vs デイビー・アンドリュース&シェーン・ヘイガドーン&アンソニーフランコ
  • 第2試合:CMパンク&コルト・カバーナ&スティーブ・コリノ vs ジミー・レイヴ&オーマン・トルトゥーガ&ウェポン・オブ・マスク・ディストラクション #3
  • 第3試合:ホミサイド&リッキー・レイエスロッキー・ロメロ vs ダン&マルコス&エル・ジェネリコ
  • 第4試合:サモア・ジョー&ブライアン・ダニエルソン&ボーデル・ウォーカー vs スパンキー&ジェームス・ギブソン&ナイジェル・マッギネス


6人タッグといえば、日本ではメキシカンルール(試合権のある選手が場外に落ちるとノータッチでも別の選手が出られる)を採用しているユニバ系(みちのくプロレス大阪プロレスDRAGON GATE等)で、まず外れのない確実に面白くなる形式として知られていますが、都度タッチが必要なアメリカンルールではドタバタした展開になることが多い、難しい形式です。今回も第1、2試合は落ち着きのない試合展開となってしまいました。


しかし、第3試合は6人タッグらしいスピーディな展開でなかなかの好勝負となりました。テンポが良く、タッチワークもスムーズで、めまぐるしく展開する試合の中で連携も多数出ましたし、6人タッグならではの面白さが存分に出た試合でした。このようなタイプの試合はWWEではまず見られません。この試合ではルチャ・リブレのムーブが多く出ていましたし、おそらく6人タッグ慣れしている選手がうまく試合を組み立てていたから面白くなったのでしょう。


第4試合は、WWEファンとしてある意味興味深いカードでした。というのも、ブライアン・ケンドリック(スパンキー)とジェイミー・ノーブル(ジェームス・ギブソン)が出場していたからです。二人ともWWEでは見せないような技を出していましたし、いつもとは違う良さが引き出されていたように思います。
殊にギブソンの攻撃は興味深いものがありました。WWEでは受けが巧いという印象のある選手ですが、ROHでは制約のない自由な試合ができるということもあり、攻めでも巧さを発揮していました。
意外と言っては失礼ですが、ナイジェル・マッギネスも良い感じでした。私はこの選手のことをまるで知らないのですが、某方舟団体にも出場していたようです。もしかすると将来大物になるかもしれません。今後に要注目。
それに比べると、サモア・ジョーは流れを全部ぶった切って自分のスタイルを押し通し、フィニッシュも唐突でしたし、どうも6人の中で1人だけ浮いていたように見えました。確かに大物なのでしょうが、6人で良い試合を作ろうという気持ちが感じられず、「自分は別格」みたいな態度で、あまり良い印象は持てませんでした。


ROHという団体は、より上を目指す選手が自己研鑽し、互いに切磋琢磨する場となっているようです。実際、CMパンクのようにWWEと契約したり、ジョーのようにTNAと掛け持ち(TNA専属になったようですが)したりしているレスラーがいます。ビジネスとしてはWWEとは比べものにならないほど小さいのでしょうが、新しい力を生み出す場として存在感を発揮してほしいものです。