2007/5/7 RAW

at イタリア・ミラノ


今回のRAWは初のイタリア公演。



ジョナサン・コーチマン会長補佐演説

記念すべきイタリア公演のオープニングを飾ったのはコーチでした。日本の時とは違って通訳は無し。メインのカードを発表すると、すぐに会長と入れ替わりました。

ビンセント・ケネディ・マクマホン会長演説

いつものように開催地ミラノをこき下ろすと、早々とウマガを呼び込みました。前週のVTRを流した後「ラシュリーは来場しない。税関で入国を拒否され、米国に送り返されたからだ」とアナウンス。そして、試合予定のないウマガはオープンチャレンジを行うことに。

ウマガ オープンチャレンジ

控え室から誰も出てこないのを見た会長は、ウマガの持つインターコンチネンタル王座への挑戦権を付与しましたが、やはり挑戦者は現れません。そこで、観客の中から挑戦者を募ることになりました。
会長が指名したのは、最前列に陣取っていた茶色のシャツの男。その男は「カラブリア州から来たサンティーノ・マレラ」と名乗りました。シャツを脱ぐと、背中には大きなライオンのタトゥー。
リングベルが鳴らされて試合が開始されると、その一般人はいきなり殴りかかりました。ウマガに突き飛ばされたものの、スプラッシュをかわしてキックで反撃。更にスクールボーイで丸め込み、カウント2を奪いました。
ウマガが圧倒されているのを見た会長は試合を一旦中断しました。そして「この試合はノー・ホールズ・バードとする」と、反則自由のルールに変更しました。一般人はアルマンド・アレハンドロ・エストラーダの頬に張り手をかましたものの、ウマガの攻撃を受けるとあとは一方的にやられました。
ところが、ウマガがコーナーポストに登ったところで突然ボビー・ラシュリーが乱入してきました。ラシュリーは椅子を手にし、ウマガの頭を乱打し、スピアーを決めてKOしました。ノー・ホールズ・バードですから部外者が介入しても反則は取られません。ラシュリーは一般人を引きずり、ウマガの上に被せました。すると、なんとなんと驚いたことに、3カウントが入ってしまったのです。


○一般人(ラシュリーのスピアーからピンフォール)ウマガ×
※ウマガ防衛失敗、一般人が新インターコンチネンタル王者に


会長のルール変更が裏目に出てしまった形です。タイトルを獲得してしまったイタリア人はいったい何者でしょうか?



“ネイチャーボーイ”リック・フレアー&カリート vs ワールド・グレイテスト・タッグチーム

○ベンジャミン(Tボーンスープレックスからピンフォールカリート×


連続敗戦にカリートは激怒。どうやらネイチのカットが遅れたことに腹を立てているようです。「お前のために負けたではないか」(by倉持隆夫)と言わんばかりの表情でネイチを睨みつけ、トリー、ネイチの振り切って一人で引き上げました。



イタリア語実況陣紹介

どうやら今回のRAWはイタリア語実況付きで国内放送されるようです。実況陣はミケーレ・ポーザとルカ・フランチーニ。フランチーニの方は風貌がタズそっくりです。














ジョニー・ナイトロ vs ユージー

○ナイトロ(ワンマン・スナップショットからピンフォール)ユージーン×

ディーバ・ファッションショー

ミラノは「ファッションの町」。ということで、ディーバのファッションショーが行われました。特別司会者はパウロ・マリラ。
出場者:

  • キャンディス・ミシェル
  • ビクトリア
  • ミッキー・ジェームス
  • マリア
  • トリー・ウィルソン
  • メリーナ


個人的にはミッキーの衣装が良かったと思ったのですが(メリーナの衣装は江利チエミ風か?)、観客の歓声はトリー・ウィルソンが最も大きく、優勝者はトリーに決定。その後はお約束の乱闘で締め。



ジェフ・ハーディ vs ランス・ケイド

○ケイド(スワントーンを膝で迎撃→クローズラインからピンフォール)ジェフ×


フィニッシュのクローズラインはド迫力でした。JBLクローズラインフロム・ヘルに匹敵します。まさに“豪腕”と呼ぶに相応しい豪快な一撃でした。ラリアットというのは、やはりデカい人が使ってこそ映える技なんでしょうね。



“マスターピースクリス・マスターズ vs スーパー・クレイジー

試合前、マスターピースがマイクを持って演説。「イタリアはダ・ビンチやボッティチェリミケランジェロなど偉大な芸術家を排出した国だが、彼ら偉大な芸術家も作れなかった最高傑作が現代にある。それは“クリス・マスターズ”だ」と、自らの肉体美を彫刻になぞらえてアピールしました。


○マスターズ(ウィールバロウからピンフォール)クレイジー×



ハンディキャップマッチ RKO指定(ランディ・オートン&エッジ) vs ジョン・シナ

オートンとエッジの関係は冷え切っていますが、とりあえず今回は一時休戦して共闘することになりました。しかし、エッジのことですからいつ裏切るか分かったものではありません。オートンの表情には警戒感がありありと浮かんでいました。


RKO指定に続いてジョン・シナ入場。いやはや、シナの人気はすごいな。ミラノでもブーイングの嵐です。国内やカナダならともかく、ヨーロッパでも"Cena Sucks!"と言われるとは本人も思っていなかったでしょう。JRやキングもごまかしようがなく「イタリア人はエッジを応援しているようだ」と正直に話していました。海外でこれほど嫌われたベビーフェイス王者がかつていたでしょうか?気の毒なのはエッジで、一生懸命嫌われるように振舞っているのに相手がそれ以上に嫌われているのでは、やりにくくて仕方ないでしょう。


シナが攻め込まれている最中、ショーン・マイケルズが姿を現したところ、観客の目は一気にHBKの方に向けられました。シナが5ナックル・シャッフルのフォームに入っても、やはり観客はHBKを見ていました。どうやらミラノのファンはシナよりもHBKの試合を見たかったようです。めったにない生観戦の機会ですから、不人気チャンプよりも真のスーパースターであるHBKを見たいと思うのは当然でしょう。


シナがエッジを抱え上げてFUの体勢に入ったところ、オートンがドロップキックを決めると、シナはよろけてレフェリーのマイク・キオーダに接触し、キオーダは失神。オートンがコーナーにシナを振ると、その反動で戻ってきたシナの頭とオートンの頭がまともにぶつかり、両者ダウン。立ち上がるシナを狙ってエッジがスピアーを仕掛けると、シナはかわし、後ろにいたオートンに誤爆。そこでHBKが乱入し、シナにスーパーキックを決めようとしたのですが、これもシナがかわしてエッジに誤爆。シナはエッジを抱え上げてFUを決め、フォールを奪いました。


○シナ(FUからピンフォール)エッジ×


こうやっておいしいところだけ持っていくから嫌われるんですよ。