2007/7/9 RAW

at バージニア州リッチモンド



オープニング

WWE Inc. EVP兼ゼネラル・カウンセラーのエド・カウフマン氏による記者会見のVTRが流されました。
カウフマン氏は「会長の抗争を受け継ぎ、会社と番組は続ける意向である」と発言。今後も通常通りのショーが行われることになります。


場面は変わってリング上。ミック・フォーリーがいます。ミックは「こうなることが分かっていたら前週の自分の言葉は違ったものになっていたかもしれない。会長はこんな私に目を掛けてくれていた。会長のおかげで成功を収めることが出来た。この場を借りてマクマホン家に謝罪したい」と涙ながらに語りました。
そこへランディ・オートン乱入。「お前の謝罪は形だけだ。お前のベストセラー本は会長の糾弾本だ。会長に関与した人物といえば、真っ先にお前の名前が挙がる。お前には動機がある」と、ミックを犯人と決め付けたような物言いで問い詰めました。
そこへキング・ブッカー乱入(ジェリー・ローラーとブッカーT、キングが二人いてややこしいのでブッカーはいい加減王様ごっこをやめてほしい)。「ミックが犯人だという奴がいるが、俺の考えは違う。FBIの捜査官がボビー・ラシュリーに1時間も聴取していた。動機は会長に王座を剥奪されたことと、レッスルマニアから目の敵にされていたことだ。それに奴は元軍人で武器や火薬の知識もある」と、ラシュリーが怪しいとの考えを示しました。
そこへラシュリー乱入。ブッカーを突き飛ばし、リング下に叩き落しました。
そこへジョン・シナ乱入。「会長はありとあらゆる人間に恨まれていた」等、ここにはとても書けないような暴言を連発。故人を冒涜するとは、まったくもって最低最悪の男です。


役者が揃ったところでジョナサン・コーチマン会長補佐が入場ゲートに姿を現しました。「マクマホン家は一時的に僕をRAWの責任者にした。今リングにいる5人は全員PPV『ヴェンジェンス』の王座戦『ナイト・オブ・チャンピオンズ』に出場する。この試合の発案者は会長だ。そこで、会長の遺志を継ぎ、次の試合を組んだ。オートン&ブッカー vs ラシュリー&シナだ。ミック、会長に嫌悪されていた君は、会長に高く評価されていた男、ウマガと闘え」とアナウンス。



ブライアン・ケンドリック&ポール・ロンドン vs ワールド・グレイテスト・タッグチーム(チャーリー・ハースシェルトン・ベンジャミン

○ケンドリック(スライス・ブレッドからピンフォール)ハース×

カリート演説

カリートは「会長ほどクールな人はいなかった。マクマホン家には心からお悔やみを申し上げる」と追悼の意を表しました。
続けて「ドラフトの勝者は二人いる。リック・フレアーとトリー・ウィルソンだ。奴らは俺のショーから出てスマックダウンに行った。俺を誰だか忘れるな。俺はカリート、俺はカリビアン…」と、最後に「俺はクール」と締めたかったと思われますが、ここでサンドマンが乱入してきました。カリートは妙に説明口調で罵るのですが、サンドマンは意に介さずいつものパフォーマンスで観客を煽りました。サンドマンが竹刀を振り回してリングに入ってきたところでカリートは退散しました。

クライム・タイム・ショッピング

JTGとシャドはタイタントロン越しに「マクマホン氏は英雄だった。リーダーで、夢想家で、企業家で、博愛主義者だった」と追悼の言葉を述べました。
…が、すぐさま「何よりも……資本主義者だった!」と、いきなり通信販売風の口調でマクマホン記念セールを始めました。商品は、会長が飲み残したコーヒー、会長の最後の晩餐、盗んできた永久に借りてきたゴミ箱。
しかし、会長殺害事件の捜査の為に会場入りしていたFBIの捜査官に見つかり、JTGとシャドは別件で事情聴取を受ける羽目になってしまいました。

デバリ vs ジェフ・ハーディー

デバリのツイスト・オブ・フェイトの受けがすごい!!!!
エクスクラメーションマーク4つ付けるくらい感動しました。普通はうつ伏せで倒れ、床に落ちてから仰向けに直ってスワントーンを待つのですが、デバリは空中で反転して仰向けでマットに横たわったのです。通常のパターンでは「わざわざ向き直る」という不自然さが否めないのですが、最初から仰向けになっているのなら不自然にはなりません。職人デバリならではの見事なムーブでした。


○ジェフ(スワントーン・ボムからピンフォール)デバリ×


試合後、PPV「ヴェンジェンス」にてハーディーズを相手に防衛戦を行うランス・ケイドとトレバー・マードックがジェフに因縁を吹っかけましたが、ジェフはプランチャで二人まとめてふっ飛ばしました。



執務室にて

コーチが携帯電話で誰かと話しています。「こんなに忙しいとは思わなかった」とぼやき、「これからシーク・プロダクションの代表と逢うんだ」と話して電話を切りました。
シーク・プロの代表とは…アイアン・シークでした。シークは「シーク・プロのショーをRAWでやってくれ」と要望。コーチは「多忙なのでその話は後日」と逃げたのですが、シークはしつこくアラビア語で訴え続けました。そこにロン・シモンズが現れ、一言"Damn!"


ところで、リムジン爆破の手口から推測すると、犯人はプロである可能性が高いということです。さてはアルカ(以下自主規制)



運転手インタビュー

トッドが会長の運転手にインタビュー。あの惨劇から逃れた以上、真っ先に疑われるべき人物です。運転手は携帯電話を利用するのに電波状態の良いところに移動した為、爆発の瞬間は車から離れており、戻ろうとしたところで車が爆発し、命拾いしたとのことです。

WWE名場面集

“ザ・ゲーム”トリプルH vs ジェフ・ハーディー の世界ヘビー級選手権試合が放送されました。


そういえばストーンコールドひき逃げの主犯はハンターでした。欠場中ですから会場内にいなくても怪しまれることはないわけです。はたしてハンターにアリバイはあるのでしょうか?



ミック・フォーリー vs ウマガ

ウマガは椅子で頭を殴られたお返しに、ミックの頭を鉄階段に据え付け、巨ケツでプレスするという暴挙に出ました。リプレイでは静止画になるので自分でスロー再生して見てみましたが、ウマガの太ももがミックの顔面に命中し、体重がミックの首に圧し掛かっていました。また、ウマガのケツが鉄階段の角にめり込んでいました。あの勢いではウマガのダメージも相当なものがあったと思われます。それでも平然としているのですから、ウマガ恐るべし。

ミスター・ケネディ演説

「ここに来るのは気が進まなかった。それは会長を失ったことと、RAWに移籍することになったからだ。俺は本当に本当に本当に本当に本当に、本当にお前たち(観客)が嫌いだ。才能あるものに敬意を払わないからだ。(中略)俺は今日から自分のレスラー人生をこの人に捧げる。『ミスター・ビンセント・ケネディ・マクマホン』……………マクマホン。」
話がくどいのはケネディの個性ですが、今回ばかりはいただけません。最後のオチまで引っ張りすぎです。



追悼 センセーショナル・シェリー 1958-2007

死亡アングルの最中にリアルな死が出てくるのは現実に引き戻されるようで嫌なものです。


センセーショナル・シェリーことシェリー・マーテルは、レスラーとしても女子王者になっていますが、やはりマネージャとしての働きが強く印象に残っています。
最も注目を浴びていた時期は“マッチョマン”ランディ・サベージと組んでいた頃でしょう。サベージが「レッスルマニアV」で前マネージャのエリザベス(この方も亡くなっています)と喧嘩別れし、後に「レッスルマニアVII」で復縁するまで、約2年間マネージャを務めていました。サベージは“マッチョ・キング”、シェリーは“クイーン・シェリー”と名乗っていました(ブッカー&シャメールのようなもの)。
この頃、東京ドームで行われた「日米レスリングサミット」にも出場しました。天龍源一郎とサベージの試合が行われている最中に徳光和夫さんと口論したり、ハイヒールで天龍を殴ったりするシーンは日本のファンの度肝を抜きました。この試合を見てアメリカン・プロレスの虜になった人もかなりいると思われます。というか私がそうです。この試合を見てエンターテインメント・プロレスの面白さと奥深さを知りました。シェリーの存在がなければ私はアメプロフリークにはならなかったかも知れません。ところでゼウスはどこに行ったのでしょうか?
サベージと仲間割れした後、“ミリオンダラーマン”テッド・デビアスやショーン・マイケルズのマネージャを務めました。ショーンはアイドル風タッグチームのロッカーズを解散して間もない時期にシェリーと組み、シングルプレーヤとしてのキャリアを積みました。ショーンのエントランステーマ“セクシー・ボーイ”は、かつてはシェリーが歌っていたのです。
その映像がYouTubeにありました。
YouTube - Im Just A Sexy kurt
…いや、これではありません。これはコーラスだけです。
YouTube - Sensational Sherri Tribute video - Sexy Boy
シェリーの歌声と過去の映像をコラージュしたもののようです。というかこんな綺麗な声でしたっけ?もっとダミ声のバージョンもあったように思うのですが…。
WCWに移籍した後はあまり記憶にないのですが、ハーレム・ヒート(ブッカーT&スティービー・レイ…ブッカーの不肖の兄)のマネージャとして「センシュアス・シェリー」を名乗っていたことだけは覚えています。
シェリーは「一流のレスラーに就く一流のマネージャ」という立場で活躍しました。この功績が認められ、2006年に殿堂入りを果たしています。マネージャを務めていた頃はほとんどリングには上がっていないものの、レスラーとしてもマネージャとしても素晴らしい実績を残し、いわば「ディーバの元祖」のような存在でした。
ご冥福をお祈り致します。



メリーナ&ジリアン vs ミッキー・ジェームス&キャンディス・ミシェル

WWEの誇る歌姫ジャリアンは、故マクマホン会長を偲んで「アメージング・グレース」を歌い始めました…が、すぐに「オブセッション」(ミッキーのエントランステーマ)にかき消されました。


○メリーナ(ファイナルカット?の右腕を左脚にしたような技?からピンフォール)ミッキー×



ランディ・オートン&キング・ブッカー w/z シャメール vs ボビー・ラシュリージョン・シナ

○オートン(RKOからピンフォール)ラシュリー×

ステファニー・マクマホン演説

番組の途中から駐車場に白いリムジンが停まっていたのですが、メイン終了後、後部座席の扉が開いて会長の娘ステファニー・マクマホンが降りてきました。事件後、初めてマクマホン家の者がファンの前に姿を現すことになります。
ステフは全身黒の装い。心なしか目も腫れているようです。それにしても出産前に体型が戻りませんね。いやそんなことはどうでもいいのですが、涙を浮かべながら父への思いを語り、翌週のRAWは会長の追悼番組とすることをアナウンスしました。
そして更に「次のPPVのタイトルは『ヴェンジェンス』。でも本当のヴェンジェンス(復讐)は、父を死なせた犯人を見つけたときに果たしてみせる」と言い放った瞬間、ビンスの娘ステファニーの顔からビリオンダラー・プリンセスの顔に変貌しました。なんと恐ろしい表情でしょうか…
これまで幾多の関係者を恐怖のどん底に陥れた、凶悪なビリオンダラー・プリンセスが復活するのでしょうか?これからの展開に目が離せません。